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松崎幼稚園遊戯室棟リファイニング工事 完成見学会レポート

/ 19.03.11
建築

去る3/6(水)山口は防府市まで青木茂先生によるリファイニング工事の完成見学会に行って参りました。

場所はこちら。防府駅までは広島からだと新幹線で新山口駅まで行ってから、在来線で15分程折り返すようになります。駅からは1km程歩いた所が計画地です。

今回の計画は幼稚園の遊戯室棟のリファイニングになります。

外観

当日は雨で面倒だったので、ちゃんとしたカメラではなくスマホでの撮影です。昨年末に手に入れた「HUAWEI Mate 20 Pro」でライカのトリプルレンズがついており、広角側は16mmでの撮影が可能です。
ちょっと早めに着いたので、案内の前に外観を確認します。

前面道路から メインのガラスファサード部分は鉄骨造っぽい
けど右側にあるのは木造?
植栽は道路とシームレスにつながってます
あれ?木造・瓦屋根の棟が板金の棟へくっついてる?
開口部周りのデティールは非常にシンプル
園内側へ回りました。あれ?中に蔵がある。
建物入り口 靴脱場は外部の犬走りにあります。
ひさしは内樋になっており、竪樋はなく可愛いパイプから垂れ流しです。
外壁板金の仕上がり、端部の納め、非常にきれいな仕事をされています。
渡り廊下も樋無しでした。

内観


中に入ると模型がありました。
2棟に見えたけど、元々1棟だったものの半分だけ覆いを被せたの ?
青木茂先生登場!からの趣旨説明、担当スタッフさんによるプレゼン。
担当スタッフさんは実はここの園長先生の息子さんだとか。
配布のパンフレットより 平面図Before&After
わかりやすい資料!やっぱりそういうことらしいです。
半分は遊技場として新築・半分は調理室として耐震改修。
遊戯室棟内の既存建物は遊具という扱いで建築物では無くなってるそうです。
蔵はそのまま残ってます
蔵の中はいい感じの部屋に。2階は倉庫になっています。
室内の既存軸組は垂れ壁だけで持つように構造計算されています
畳スペースを1室作っています
いい感じの軸組です。床下はもちろん地中梁がありますし、湿気対策に全面土間になっています。
既存の建物は根太まで解体しますが、大引や束を全て避けながらの土工事、基礎工事なります。
お疲れ様です。
一部土壁も残しています。が触れるところにはアクリル板が張られています。
垂れ壁の残し具合が絶妙。あくまで構造計算を優先して意匠ありきではないようです。
食堂としても使われるので、隣の調理室が見えるようになっています。
屋根裏部分は本当はもっと暗いですが、HDR機能をONにして撮影しています。
青木先生自身は当初この木軸を鉄骨から完全に吊るしたかったそうです。ナニソレ
一番上にあるのはスプリンクラー。
これを設置することで既存建物を建物じゃない扱いにしてもらってるらしいです。
質問タイム
こういった改修工事の予算組を設計事務所としてどのように考えるか?という質問に、
古い木造は床から1mの範囲を中心に調査する、床下の土台がしっかりしていればあまり改修コストはかからない、ここの状態のレベルを見極めることで全体の改修・補修レベルを決める、ということだそうです。青木先生、かなり気さくな方で色々なことを熱心にお話してくれました。

感想

非常に楽しい建築、空間構成で、雨の中行ったかいがありました。建物を建物でなくすることで使い続けるという発想は、リファイニングの新しいアプローチと言えるのではないでしょうか。

おまけ

対面の体育館も青木先生が4年前に手がけた新築です。
水平に伸びるプロポーションがかっこいい。
角にジャングルジムがありますが、これが屋根を支える構造にもなっており、
屋根上のバルコニーへ上がるはしごにもなっています。
外壁の木板張り
内部より
体育館側から見るプロポーションが一番綺麗です。
こちら側の硝子は最終的にグリーンカーテンを育てる計画だとか。

KITAMULABO建築 / 19.03.11 /