自作ワークステーション 2020 制作メモ

2020.12.7

ES品の Xeonを使用した超スペックかつ小型のワークステーション。制作に必要なノウハウや工夫した点・手間のかかった部分を紹介します。紹介記事は下記。

基本的なノウハウ

普通のゲーミング仕様の自作では知らなかった基本的なノウハウをQ&A形式でまとめてみました。

Q.デュアルソケットマザーは2CPU無いと動かない?

1つのCPUだけでも動く。

Q. メモリの種類は?

Registered(RDIMM)Unbuffered(UDIMM)
→ メモリを同期させる機能

ECCがついているか否か → エラー訂正機能

2CPUの場合、大抵はRegisteredメモリが必須。ECC付きのUDIMMはあるが、RDIMMの場合はほぼECC付き。RDIMMは少し速度が落ちて単価が高い。

Q. オンボードGPUは付いている?

サーバー用なら付いている。ただし、接続端子はD-SUBになるので、今時のモニタの場合は変換ケーブルが必要。グラフィックボードを使用する場合も一回オンオードGPUでBIOSに入ってから、オンボードGPUをOFFにする必要があるこ場合も必要。

Q. PCIeスロットがたくさんあるけどSLI対応?

SLIやCrossFireは対応していると書いてないと出来ない。GPUサーバー向けとか、ワークステーション用のマザーでないと対応してない場合が多い。ただし、機械学習とか演算用途でグラフィックボードを複数枚使用する場合は、SLI関係ないらしい。

Q. サウンド出力はついてる?

サーバー用途のマザーボードは大抵サウンドチップは付いていないので、サウンドカードが必要。ワークステーション向けならついている事が多い。

Q. 電源のコネクターに注意

2CPUの場合、CPU電源が2系統あるものがあるので、電源ユニットの対応を確認しておく必要がある。もちろんCPUの消費電力は2個分なので、容量計算も必要。

Q. フロントパネルのピンが多い

サーバー用途の場合、PowerONのLEDとPowerOFFのLEDも接続できるようになっている。異常検知用?ささなくても使用上問題ないが、ピンの数が多いので迷いやすい。

Q. マザーボードの固定穴に注意

固定穴はメーカーによって様々。先に画像やマニュアルでしっかりスペーサーの位置を確認しておくこと。加工は計画的に。

Q. Windowsの対応は?

2CPUの場合、Windows 10 Homeは非対応。Windows 10 Pro必須。

Q. ファンコントロールが出来ない?

サーバー用マザーの場合、BMC/IPMIチップというものが搭載されていて、温度管理やファンコントロールなど、通常OS内やBIOS上で設定できる診断項目をログも含めてネット経由で確認できるようになっているらしい。逆に言うと直接BIOSから見えなくなってる場合も。また、サーバーになるとデータセンターのラックマウント等はケースに高速・爆音ファンを使用するので、デスクトップ用の静音ファン(低電圧)をつなげると動作に不具合が起こる場合がある。(自分の場合はファンの回転数が高速になったり低速になったりを繰り返す症状が頻発。)これを回避する、もしくはOS上からファンをコントロールするには物理的にファンコントローラーを追加するしかない。その際、サーバー用のボードはCPUもパッシブクーラーの場合があるので、CPUクーラーの設置有無をチェックする機能はなく、CPUファンとケースファンの接続区別はないし、ファンコンをかますのにキャンセラーを接続する必要もない。

参考サイト

なんといっても一番情報量が多いこちらのサイトを参考にさせていただきました。

デュアルソケット・ザ・ワールド

工作

小型ケースに納めるために行った工作を解説

取付スペーサーの追加加工

今回使用したCooler Master MASTERBOX Q500Lというケースは、ATX規格のケースです。対してマザーボードはE-ATX。固定するスペーサーの位置が違うのでケースに加工が必要です。当初「足らないから追加するだけ」と思っていたら大間違いでした。4ヶ所の変更と3ヶ所の追加。そのまま利用できたのは3ヶ所のみでした。

もともとのケースには基本的にインチタイプのスペーサーがネジ止めされていました。使用しないものは取り外し、必要な場所にはボール盤で開孔して、新しく用意したスペーサーを固定します。ボール盤がすんなり入らないヶ所はインパクトドライバーを押し付けて無理やり開けます。位置が微妙にずれたら細身の棒ヤスリで長穴にします。

  1. 1ヶ所だけネジ止めじゃなかったので、グラインダーで削り取りました。
  2. 段がついているところに追加するスペーサーは高さを変える必要があります。
  3. スペーサーを空中に付ける?必要がある場合は下駄をはかせたりしてなんとかします。
  4. ちょうど傾斜部分にスペーサーが必要という場合は、隣のスペーサーに接着剤で固定という荒業も。

ここまですると、マザーボードに重たいCPUクーラーを二個つけても大丈夫そうです。ただ最後の難関はこのあとに。実はE-ATXマザーはこのPCケースの開口部分よりも若干大きいので、うまいこと斜めに傾けながらインサートする必要があります。手を入れるクリアランスもないので、CPUクーラーを取り付けてから、クーラーを持って入れるというのが正解。

特殊な電源ユニットの配置

このケース、もともと電源ユニットの設置位置が特殊で、ブラケットを介してケースの前側、マザーボードの前方に取り付けられるようになっています。この位置、E-ATXマザーを設置すると完全に干渉するので、設置場所を変更する必要がありました。そこで目をつけたのがCPUクーラーの上方の空きスペース。

  1. ケース上面に120mmファンを設置する取り付け穴があったので、電源ユニットの120mmファンごと固定してみました。
  2. このクリアランス!この場所に収まる寸法で120mmファン付き、しかもデュアルXeonにそこそこ耐えられる電源ユニットということでSILVERSTONEのSFX-L電源、SST-SX800-LTIを選定しました。さらにV1.2なら、CPU用の8pinが二本ついてきてデュアルXeonになおピッタリ!

また、内部電源ケーブルは付属品をそのまま使用しています。電源ユニットのプラグイン部分と、マザーボードのCPU8pinコネクタ、24pinコネクタがすぐ近いので、裏配線せずに適当に束ねて最短距離で接続しました。

内部電源ケーブル

もともとのこのケースの電源の配置上、こういった延長コードが背面まで伸びています。しかし今回、上記のような電源ユニットの配置としたため、このL型が逆向きになり、うまくケースに納まらなくなりました。ミスミとか探してもこんな都合のいいケーブルはなく、自作しないといけないかなと思っていたところ、ちょうどこの手のものを販売しているサイトに辿り着きました。

https://www.sliger.com/products/cases/cerberus/

特殊なPCケースの通販サイトにあったオプション品です。ちょっと高い$10のケーブルに、もっと高い送料を払って個人輸入しました。(写真は新たに購入したものです)こういうかゆいところに手が届くパーツは他のPCケースのオプションでも見つける事ができました。

ファンコンの設置

サーバー用マザーボード特有の問題により、後からファンコンを設置する必要がありました。

コントローラーはOS上で制御できるコルセアのもの。コルセアのロゴが傾いてしまいますが、配線上どうしてもこの位置に。

  1. CPU1個のクーラーに2個ずつついているファンを1つにまとめたものが2本。フロントの140mmケースファンが2本、リアの120mmケースファンが1本の5系統が集約されています。
  2. ファンコンは取り付け用に両面テーブが付属していますが、結構凸凹なところには対応できません。適当なマグネットを使って、浮かせて貼り付けるようにしました。配線はすごいところから出てきていますが、こうしないとうまくまとまらなかったです。

まとめ

今回もなかなかな魔改造っぷりですが、市販品のケース&空冷でも、工夫次第で面白い&オリジナルな自作は可能だということがわかりました。

皆さんももっと自由で楽しい自作ライフを!

Tag: ワークステーション , 自作PC
KITAMULABO / NOTE / 自作ワークステーション 2020 制作メモ

このページにコメントする

サイト全体へのご意見・ご感想はBBSからお願いします

CAPTCHA